「子宝相談」よくある質問 Q&Ans


Question
Q1.「卵胞の発育不全」(無排卵)があると言われたのですが漢方ではどう治療するのですか?
Q2.「高プロラクチン血症」に対しては漢方ではどう治療するのでしょうか?
Q3.「多嚢胞性卵巣症候群」に対してはどのような治療法がありますか?
Q4.「黄体機能不全」と言われましたがどうすれば改善するでしょうか?
Q5.「卵管の通りが悪い」(卵管運動性障害・卵管通過障害)と言われたのですが漢方ではどう治療するのでしょうか?
Q6.「子宮内膜症」や「子宮筋腫」がある場合はどうすればよいでしょうか?
Q7.「不育症」なのですが、対処法はあるのでしょうか?
Q8.「頸管粘液の性状が低下している」状態なのですが、対処法はあるのでしょうか?
Q9.「受精障害」「着床障害」は漢方薬で改善できるのでしょうか?
Q10.月経周期が60日〜90日で、経血量も少ないのですが、妊娠は可能でしょうか?
Q11.体温表で、高温期の立ち上がりが遅かったり期間が短かったりするのですがどうすればよいのでしょうか?

Q12.「男性不妊」の原因と対処法は?
Q13.「高齢妊娠」、たとえば35歳を過ぎると妊娠が難しくなると聞きましたが?
Q14.不妊症の漢方療法で「周期療法」がいいと聞きましたが、どうでしょうか?
Q15.不妊症の漢方薬はどのくらいの予算になるのでしょうか?

Question Answer


Q1.
「卵胞の発育不全」(無排卵)があると言われたのですが漢方ではどう治療するのですか?
Ans1.「卵胞の発育不全」の原因は、気血不足(体の発育を助ける栄養を上手に吸収できていない)か、腎精不足(内分泌系の力が足りない)か、または両方のケースが多いです。したがって「腎」の「精」(生殖に必要な栄養物質)を補う治療をしたり、胃腸機能を元気にして消化・吸収・代謝・運搬能力を高めることで「気血」(エネルギーや血液栄養)を増やす漢方薬を使用します。特に血液の充実は卵胞を育てるうえでは欠かせません。つまり土壌を豊かにすることで「卵」の発育を助けるわけで、漢方薬の得意とするところです。
Q2.
「高プロラクチン血症」に対しては漢方ではどう治療するのでしょうか?
Ans2.「高プロラクチン血症」の原因は西洋医学的にははっきりしたことは分かってはいませんが、乳汁の分泌を促すプロラクチンが不必要な時期に血中に出てしまうことで卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制してしまい排卵しなくなってしまう現象が起こります。産後、生理がしばらく来ないのは、乳汁分泌作用のあるプロラクチンが出ているためです。プロラクチンの分泌を調節しているのは脳下垂体ですが、自立神経系の乱れの影響を受けて起こると想像できます。西洋医学では、ブロモクリプチン(バーロデル)やテルグリッド(テルロン)などを使用します。これでほとんどは改善しますので、クリニック等で治療されると良いでしょう。それでも改善しない場合は中医学が有効な場合があります。中医学では「肝」の気が高ぶること(自立神経系の亢進)が脳下垂体に影響して異常分泌につながると考えます。そこで漢方では、「降気柔肝」(自律神経系の高ぶりを和らげて亢進した気を降ろす)という治療を中心に行います。「肝」の経絡である胸部の流れを円滑にするということも乳腺の正常化に関係するのかもしれません。
現代の女性は仕事に追われて気が亢進しやすいということが原因のひとつとして考えられます。
Q3.
「多嚢胞性卵巣症候群」に対してはどのような治療法がありますか?
Ans3.「多嚢胞性卵巣症候群」の原因は十分に解明されていませんが、「卵巣の機能不足」と「欧米化した食事と生活習慣」が関係していると言われています。「多嚢胞性卵巣症候群」の人は、ほとんどの方が次のような症状を呈します。月経が遅れたり無月経、経血の量が少ない、経血の色が淡い、質が薄い、寒がり、手足が冷たいなどです。これらの原因として多いのは、冷たい飲食の摂り過ぎです。「冷え」が胃腸機能や内分泌系の働きを弱めてしまうのです。中医学では「脾」と「腎」の陽虚によって卵を育てられなくなると考えます。脾腎が弱くなると水分代謝が悪くなり、体に余分な水分(痰湿)が停滞しやすくなります。これも卵を育てる弊害になります。したがって漢方療法では、「脾」と「腎」の陽気を高めると同時に余分な痰を除いて、発育卵胞を成熟させる熱エネルギーを補う治療を行います。現代医学では治療困難な「多嚢胞性卵巣症候群」も、漢方療法では比較的簡単に改善することができます。
Q4.
「黄体機能不全」と言われましたがどうすれば改善するでしょうか?
Ans4.西洋医学では主にホルモン剤の投与になりますが、漢方療法では「腎」の「陽気」を高める漢方薬を使用します。生命が本来持っている体を温めるエネルギーは漢方では「腎」にその大元があると考えて、その腎陽を高める杜仲、鹿茸、附子、肉桂、肉ジュヨウなどの生薬が入った漢方薬を使用します。そうすることで高温期が充実し、ひいては黄体の成長が自然と高まっていきます。
Q5.
「卵管の通りが悪い」(卵管運動性障害・卵管通過障害)と言われたのですが漢方ではどう治療するのでしょうか?
Ans5.「卵管運動性障害」は卵管の内側の粘液不足による滑りが悪い場合と、卵管内壁絨毛組織の運動の元気不足による場合とあります。前者の場合は「陰液」(体液・潤滑液)を増やす漢方薬を、後者は体に元気をつける漢方薬を使用します。
「卵管通過障害」は子宮内膜症などで血液循環が悪くなって癒着や炎症を起こしていることが多いので、血液循環を良くして停滞している悪い血液を除く漢方薬を使用します。

Question Answer

Q6.
「子宮内膜症」や「子宮筋腫」がある場合はどうすればよいでしょうか?
Ans6.できている場所・大きさにもよります。大きければ外科的な手術をした方がよい場合もありますが、小さければ漢方療法で少しでも小さくしておいた方が安定した妊娠に結びつきます。「補血柔肝薬」や「活血化於薬」を使用します。途中もし妊娠しても漢方療法は様子を観ながら続けることができます。血液循環を良くすることで胎児に悪い影響がいかないようにするわけです。子宮内膜症についても漢方薬である程度の改善はできますので、やっておいた方がいい場合が多いと思われます。
Q7.
「不育症」なのですが、対処法はあるのでしょうか?
Ans7.3回以上流産を繰り返す状態を「不育症」と言いますが、流産は染色体異常による自然流産もありますのでガッカリする必要はありません。なんの治療もしなくとも4回目、5回目に成功することもありますが、母体の充実を考えたら漢方薬でサポートすることがたいへん有効です。安胎のためには気血を大いに補い、腎陽をしっかりさせてあげることが大切です。気(エネルギー)が増えれば胎児を保つ機能が高まりますし、血(栄養)が増えれば母体がしっかりして、胎児に余裕をもって栄養を送れますし、腎陽を補えば母体と胎児を結びつける生命力が高まりますので「不育症」にはプラスに働きます。
Q8.
「頸管粘液の性状が低下している」状態なのですが、対処法はあるのでしょうか?
Ans8.体に必要な物質(体液・ホルモン・潤い等)は体が元気でないと充分にできません。不足があるということは、飲食や生活の不摂生がないかどうかまず顧みることが必要です。それがない場合は気血や陰液の不足が考えられます。漢方薬はそういうものを補うことは得意としているところなので、その状態に応じた漢方薬を使用すれば充分改善できます。
Q9.
「受精障害」「着床障害」は漢方薬で改善できるのでしょうか?
Ans9.改善できる可能性は十分あります。「受精」がうまくできない理由の多くは、卵子や精子の質が充実していないということがあります。その原因を中医学的に考えると、「腎」という生殖に関わる臓腑の元気不足があったり、「脾」という消化・吸収・代謝・運搬系の働きが不足しているために「卵子」と「精子」が成熟しきれないことです。したがって漢方療法では「腎」の根源的な力を補い生殖能力を高めたり、「脾」の元気をつけて気血(エネルギーと血液栄養)を増やす漢方薬を使用します。そうすることで卵子と精子の成熟を助けます。
また「着床」がうまくいかないのも理由は似ていて、ホルモンの働きや血液栄養の不足により子宮内膜が成長しないで厚さが不充分になり受精卵が潜り込んで成長ができない状態があるということです。これも漢方薬でホルモンの働きがうまくいくように助けてあげたり、血液栄養を増やすようにしてあげれば子宮内膜はフカフカベッドのように充実していくので着床しやすくなります。
また精神的ストレス(不妊自体がストレスだったり仕事の神経疲労)などにより脳が妊娠しないようにブレーキをかけてしまうことがあります。こういうときは自律神経系の流れを良くする漢方薬を使ったり、ウォーキングなどで気分転換をはかって脳の妊娠に対するブレーキを解いていく方法もあります。
Q10.
月経周期が60日〜90日で、経血量も少ないのですが、妊娠は可能でしょうか?
Ans10.可能性は十分あります。漢方療法の特徴は「調経」(月経を整えること)です。周期が遅れる原因には、1)体を温めるエネルギー不足、2)血液不足、3)余分な脂肪や水分の停滞、4)精神的ストレスなどでホルモン分泌と自立神経系が乱れているなどがあります。これらの状態や体質に合わせた治療を行えば、かなりの確率で月経を整えることができます。周期が35日〜40日ぐらいにまずはなるようにすることが目安です。ただし、良い状態にするには時間がかかることが多いので、根気よくやっていくことが必要です。
Q11.
体温表で、高温期の立ち上がりが遅かったり期間が短かったりするのですがどうすればよいのでしょうか?
Ans11.高温期が安定しないのは、黄体ホルモン不足(腎陽虚)です。これに対しては腎陽を高める漢方薬を使います。植物性と動物性の生薬がありますが、効き目が高いのは動物性生薬です。特に「鹿茸」(ろくじょう)という鹿の幼い角は非常に効果があります。これに気血を補うものを併せていくと自然と高温期が安定してきます。また毎日の飲食も体の温まるものを意識的に摂取するようにするといいです。

Question Answer

Q12.
「男性不妊」の原因と対処法は?

Ans12.男性不妊の原因を中医学的に捉えると、実(余分なものの停滞によって精子が運ばれない状態)と虚(精子量の不足や運動率の低下)があります。実では1)「肝欝」と2)「痰湿」3)「血於」、虚では4)「腎精不足」と5)「気虚」があります。
1)の「肝欝」とは精神的ストレス・悩み事・緊張などにより、自律神経系の働きが失調して、精子の生化や運行が乱れた状態をいいます。「疏肝解欝」の治療を行います。
2)の「痰湿」とは、普段から味の濃いものや、脂っこいもの、美食を好み、胃腸の機能が停滞して、余分な脂肪や水分が下に降りて精巣の流れを渋滞させてしまった状態です。これにお酒が加われば、湿熱となって停滞します。治療法は「痰湿」や「湿熱」を除いて新たな産生を抑えることです。
3)の「血於」とは、クラミジアなどの感染症の経験がある人や、睾丸炎・尿道炎などがある人が、精管通過障害などを起こす場合があります。その場合は「活血化於」という治療法を用います。
4)の「腎精不足」とは「精子量・濃度の不足」のことです。腎精を増やす漢方薬を使います。
5)の「気虚」は「精子運動率の低下」のことです。補気(元気をつける)の作用のある漢方薬を使用します。

男性の場合は、検査で数値として出なくとも、上記のいずれかを少しづつ要素として持っている場合が結構あります。その方の体質や状態・生活習慣を見極めて、適切に対処することが大切になります。
顕微授精をやる場合、漢方薬を服用しておくと成功率が高まる可能性があります。

Q13.
「高齢妊娠」、たとえば35歳を過ぎると妊娠が難しくなると聞きましたが?
Ans13.もちろん大丈夫です。20代・30代前半に比べればハンデはありますが、漢方薬の一番得意とするところです。35歳を過ぎると卵子の老化や子宮内膜の充実度が落ちてくるのはやむをえませんが、生殖の本体である「腎」と、血液の貯蔵庫である「肝」を漢方薬で補っていけば、妊娠は充分可能です。妊娠しやすい環境を作ってあげることが大切です。現に40代になって子宝に恵まれたご夫婦もあります。とにかく諦めないでください。
Q14.
不妊症の漢方療法で「周期療法」がいいと聞きましたが、どうでしょうか?
Ans14.月経周期を「月経期」「卵胞育成期」「排卵期」「高温期」と4つに分けて、その期、その期で漢方薬を使い分ける方法ですが、比較的効果的な人と、それよりも体質作りに専念した方が良い人といるようです。
「月経期」は受精・着床しなかった子宮内膜が剥がれ落ちると同時に次の原始卵胞を育て始める時期です。経血のスムーズな排出がポイントで、「理気活血薬」を使用します。
「卵胞育成期」は文字通り卵胞を育ててキチンと成熟させるのがポイントです。栄養と潤いを補うことが必要ですので、「滋陰補血薬」を使用します。
「排卵期」は排卵をスムーズに促すために、また「理気活血薬」を使用します。
そして排卵があり「高温期」に移行しますが、「高温期」は黄体ホルモンを排出しやすいように体温を上げるのがポイントです。「温陽薬」を使用します。
一般的には妊娠体質を作るためにじっくり時間をかけてやる方法がメインになります。
それでもうまくいかない場合には周期療法を有効活用するのがベストだと思われます。
要はその方の体質・状態の段階に合った方法を選ぶことが大切ではないでしょうか。
Q15.
不妊症の漢方薬はどのくらいの予算なのでしょうか?
Ans15.その方の年齢、体質、不妊の原因にもよりますが、軽度の原因でしたら1ヵ月1万円〜2万円ぐらい、重度の原因ですと1ヵ月3万円以上かかることが多いですが、ご予算に応じて調整できます。
35歳以上になると、どうしても卵子の老化の問題がありますので重度の部類に入ることが多くなります。予算が足りない場合は「服用量や服用回数」で調節したり、「養生」で補う方法もありますので、お気軽にご相談ください。
上記以外の疑問・質問などは、お気軽に「相談コーナー」をご利用ください。

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女性の生理的変化と月経のサイクル

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