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2008年浦和レッズは何を学んだか

 

 12月6日、今期最終戦である横浜マリノス戦を、ホームで、1:6の惨敗で終えた。今日はホームで最終戦だし最後まで声を出して応援しようと決めていた。0:2になった時も1;3になった時もめげずに応援していたが、1:4になった時はさすがに声が出なくなってしまった。6点目が入った後は、もう情けないやら、悔しいやら、「どうしてこうなってしまったのだろう?」と考えてしまった。

 昨年、オジェック監督のもとACLを優勝したが、選手は過密日程と毎試合同じ選手起用に疲弊してしまった。その影響でリーグ戦で優勝できなかったわけだが、その責任はオジェックにもあるが、オジェックを呼んで「すべてのタイトルを取る」と意気込んだフロントの責任が大である。まだまだチームとして自力があるわけではないのに、アジアで一番で、世界に肩を並べるクラブの実現が目の前だと勘違いしていたのだ。

 そのつけがオジェック監督と選手の間にミゾを作ってしまった。フロントがそのミゾに気付いていたとしてもその影響の重要性に気付かず、シーズンが始まってからあわてるというのは情けない話だった。さらに「長谷部」と「伸二」という中盤の重要な選手が抜けたにもかかわらず、オジェックと強化部は、「ワシントン」の代わりの「エジミウソン」は百歩譲ってまだ分かるが、フォワードの「高原」を取るという、まったくバランス感覚ゼロのまぬけな補強をした。それをカバーするために後を引き受けたゲルトは中盤に闘莉王を上げてゲームを作ろうと頑張ったが、付け焼刃はぬぐえず中盤だけでなくディフェンスも崩れてしまい、最後までチームとして良いサッカーができなかった、というのが現実だろう。

 2002年、オフトによる「サッカーの基本」から出発をして2003年ナビスコを取った。2004年、闘莉王、サントスなどの補強とギド&ゲルト体制で優勝争いができるまでになり、2006年リーグ優勝できた。しかし、それはチームとして確固としたサッカーが構築されたわけではなく、闘莉王やワシントンなどの個の力によるところが大きかったのだ。つまり、チームとしてはまだまだ未熟だったのだ。それなのに背伸びをしてしまったことが大間違いで、これが2008年から学ぶことだ。

 啓太、長谷部、達也などチーム生え抜きの選手が活躍してくれるのは嬉しいのだが、その後入った新人選手はなかなかトップの試合に出られない状況が続いている。もちろん実力がなければトップの試合には出られないが、あまりにも下から若い選手が出てこないのには、やはり何か問題があるのだろう。来期、ユースから4人有望な選手が入るということだし、レンタルで水戸に行っていた赤星も帰ってくるらしい。なんとか、若い意気のいい選手が活躍できるように引き上げてもらいたい。

 若い選手を育てると同時に良い選手も補強してほしい。特に今年はあまりにも失点が多かった。チーム戦術のこともあるが、やはり強い上手な選手を補強しないと来年上位では戦えない。何と言っても中盤とDFに駒が足りない。フォワードもエジミウソンの代わりを探しておいた方がいいだろう。育成と補強は一見矛盾するように見えるが、強いチームを作るには両方必要なことだと思う。

 来年、監督はドイツで経験のあるフィンケ氏になり、チームダイレクターにはレッズに詳しい信藤氏、コーチ陣もフィンケ氏のもとで働いていた元選手であるコーチがなるようだ。もうすでにどういうチーム、サッカーを目指すかを話し合い、具体策に進んでいるらしいので期待したいが、今度はキチンとゼロからチームを作ってほしい。パスをつないでチームが連動する個に頼らないサッカーを見せてほしいし、フィンケ氏は若手を育てるのが上手だと聞いているので、ぜひトップで活躍する若い選手を育ててほしい。

 フロント、監督・コーチ、選手が同じ方向を向いていかなければ良いサッカーはできないし、それをしていかなかったらファン・サポーターは納得しないだろう。今年のレッズはそれがバラバラだった。だからフラストレイションが溜まったままシーズンを終えた。それも2年続けてだ!!だから来年は今年の屈辱を必ず晴らしてほしい。もちろん「勝利」という結果が一番だが、それに向けて進んでいる手ごたえをまずは見せてほしい。その可能性にファン・サポーターは付いていくのだから・・・!




          試合後、社長が挨拶して、大ブーイングを受けている場面




      
今シーズン限りでチームを去る岡野と内舘の背番号を浮き立たせるスタンド