メニエール病とは?
メニエール病というと「若い女性がストレスでめまいを起こす病気」というイメージがあると思います。メニエール病の原因は「内リンパ水腫」と言われています。その根本にはストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格などがあると考えられています。
内耳には前述したとおり、①聞こえの細胞が詰まっている蝸牛と、②平衡機能を司る三半規管と耳石器があります。この両方水腫になるか、どちらか一方が強く水腫になるかで症状が異なります。蝸牛が水腫になれば、めまいは感じず難聴だけを自覚します。水腫が弱ければ難聴を自覚せず、「耳が詰まった感じ」や「耳鳴り」、「音が響く感じ」のみ出現する場合もあります。反対に三半規管・耳石器が水腫になれば、難聴や「耳が詰まった感じ」などは感じず、めまいのみを自覚します。めまいの強さも「グルグル回転する激しい」ものから、「フワフワ雲の上を歩いている感じ」のものまでさまざまです。めまいの持続時間は10分程度から数時間程度であることが多く、数秒~数十分程度のきわめて短いめまいが主である場合、メニエール病は否定的です。
西洋医学での治療
強い発作で嘔気が強く、薬を飲む事も出来ない時は安静の上でめまい止めの点滴を行います。内服が可能であれば、めまい止め・利尿剤を中心に抗不安薬や循環改善薬・ビタミン剤などを組み合わせて使用します。発作の初期に上手にめまい止めや抗不安薬などを用いることで、大きな発作の予防や症状の軽減を図る事ができます。
中医学での治療
問題は、どうして内耳にリンパ液が溜まるのかということです。中医学では「痰水湿飲(体内のどこかに過剰な水分が停滞する状態)」といい、日本の漢方では、「水毒」などと呼んでいます。
この過剰な水分の蓄積は、体内で水分をコントロールしているいくつかの内臓に異常があることを示しています。
水分はまず口から取り入れられます。中医学では、これを五臓のうちの「脾(胃腸などの消化器系)」の働きによるものとします。また「肺(呼吸器系)」は、体内の水分の流動を活発にします。そして最も重要なのが、水の臓器とも呼ばれる「腎(泌尿生殖器系)」です。
以上の三臓の働きを改善すると、水分の巡りは良くなり、一定の場所に停滞した水分も循環を回復し、水のたまりは解消されます。
よく用いられる処方は、「苓桂述甘湯」で、これには脾肺腎の働きを良くする作用があり、無理のない穏やかな利尿作用で、特に頭部の過剰な水分を除去する効果があります。
なお、多くのケースで症状が長期化しているため、目の疲れやかすみ、耳鳴りや難聴などを伴います。五臓のうちの”腎・肝”を強化する「杞菊地黄丸」や「耳鳴丸」などを併用すれば、治療効果が高まります。
あるいは血液の循環を改善して肩こりや頭痛、冷えなどを除く目的で「冠脈通塞丸」のような血行改善剤を用いるとよい場合もあります。
メニエールに悩む日々・・・諦めないで!
上でもご紹介したように、メニエール病というのは耳の中の水腫によるものです。
繰り返し起きてしまう病気というのは原因があります。
一体なぜ耳の中に水腫が出来てしまうのか?根本的な原因はどこにあるのか?
というのをお客様の状態を詳しく把握して、お客様一人一人にあった漢方薬をお出しいたします。
辛い症状に悩んでいる方はお気軽にご相談ください。