お客様は、体温が上がると体が痒くなってしまうとのこと
風邪を引いた後に症状が出始めて、小さくて赤いポツポツが出て痒くなる。
チクチク針で刺されるような痛みもあるとのことで、
病院で原因不明の蕁麻疹と診断され、処方された薬を使用しても治らない
どうにかしたいので漢方はどうだろう?と思いご来店いただきました。
蕁麻疹といえども原因と治療は十人十色です
食欲は普通で便通も普通だけれども、花粉症やその他のアレルギーもある。
暑がりで寒がり。
症状が出ると辛いからクーラーなどで冷やす。
過去に心臓の疾患で手術をしたことがあり、医者からは激しい運動などは止められている。
瘀血が原因の一部と判断し、補気升陽、冠心逐瘀丹を処方しました
来店いただき、丁寧に症状を伺いました。原因は、「皮膚の機能とエネルギーのバランスが崩れている状態に血瘀が絡んだ事で症状が出ている」と判断し、①補気升陽+②冠心逐瘀丹として、1日3回服用していただきたかったのですが、ご予算の都合上、②を1日2回にして処方いたしました。かゆみや発疹が出た時だけ飲むかゆみ止めの様な漢方薬も一緒に処方して経過を見ます。
胃腸に元気がなく、風邪を引きやすいなどの虚弱体質の方によく使用する漢方薬です。
瘀血(おけつ):血液が滞る状態を改善する漢方薬です。
経過
服用後1か月・・・5割くらい良くなった、痛みが少し和らいだ。
服用後3か月・・・症状が7割くらい改善。赤みも出なくなり7割くらい良くなったが、真夏ということもあり少しだけチクチクする。
服用後6か月・・・ほとんど症状が出なくなった。たまーに少し痒くなる程度まで改善したので予防程度に飲みたいとの事で、1日1回服用に変更して現在も服用中。
蕁麻疹に関してのアドバイス
この方は体温が上昇すると何故だか体が痒くなってチクチクした痛みが出てしまうということでした。
このチクチクした痛みというのが「瘀血」(詳しくはこちら)の特徴で、問診で詳しくお話をお伺いした際や舌診をした際に瘀血の兆候が何点か見受けられました。
また、花粉症やアレルギー体質ということもあり、胃腸の機能はそこまで丈夫ではないと言えます。
こういった事が原因の蕁麻疹に対しては、ステロイドのような対症療法を行っても改善できないことが多々あります。
その場合は補気升陽のような皮膚の正常な働きを取り戻してくれる漢方薬を服用することが改善につながります。
また、この方は大丈夫でしたが、蕁麻疹の方は食生活が乱れている方が多く見られます。手軽にできる蕁麻疹の治療は食生活の改善なので、当店にご来店いただいた際は食事のアドバイスもさせていただきます。
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