お客様は、50代の女性で最近になって一睡もできないことが出てきたので不安になったというお悩みとのこと。
「数年前から自律神経失調症で通院していた」
とのことで、処方されたお薬を服用していたそうなのですが、睡眠導入剤を半分の量だけでも服用すると眠れるけれどもふらつきいてしまうので漢方薬で治療したいということでご来店いただきました。
不眠症の原因は多岐にわたります。原因をしっかりと見つけましょう。
自律神経失調症とは別に、仕事の悩みで体調が悪くなり、クリニックで胃薬をもらって飲んでいた。
体質として
・食欲があまりない
・空腹時に胃が痛むことがある
・足が冷える
・立ち眩みがある
・集中力がない
・寝つきが悪く、眠りも浅い
「心」と「脾」が両方弱っている、「心」と「腎」の交流がうまくできていないことが原因と判断しました
来店いただき、丁寧に症状を伺いました。原因は、「「心」と「脾」が両方弱っている、「心」と「腎」の交流がうまくできていないことが原因」と判断し、「気」と「血」を補い、「心」と「腎」の交流を整えるという漢方を1回1包、1日3回服用していただくように処方いたしました。
経過
服用後2週間・・・寝つきが良くなり、だいぶ安眠できるようになってきた
服用後3週間・・・だいぶ調子が良くなって、一睡もできないことはなくなった。
経過も良好のため、再発を防ぐ意味でもう少し服用してもらうことをお勧めし、継続服用中
不眠に関してのアドバイス
2020年から流行し始めた新型コロナウイルス(COVID-19)の影響なのか、不眠に関するご相談・お問い合わせが増えてまいりました。
不眠症の中医学での治療に関してはこちらのページで詳しくご紹介しておりますので、お時間があればご覧ください。
この方の場合のポイントは、胃痛があったということと一睡もできないことが出てきた。というところです。
空腹時に胃が痛むというのは胃酸過多の状態であったり、冷えが関係したりします。
不眠症の方は体質的に「脾」の問題があることがしばしばあります。
それに加えて「一睡もできない」ということは「火や熱」の影響も考えられるので、病院で良く処方される「加味帰脾湯」だけでは改善しません。
不眠症というのは原因がいくつもあり、それぞれに応じた漢方薬も何種類もあります。
しっかりと原因を見極めて、それに対応した漢方薬を服用することが改善の早道です。
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