半年くらい前から痰が切れにくくなってしまったという男性の方でした。
また痰だけではなく、数日前から
・めまい
・ふらつき
・頭が熱い
・頭がぼーっとする
・手が冷える
・目の前が真っ暗になる時がある
・足が痙攣してしまう
・食欲があまり無い
との症状も出ているという事でしたので、そちらの方もお話をお聞きしました。
しつこい痰は漢方薬で治るの?
痰と言うのは一般的には喉にウイルスやほこりなどの異物が入ってきたときに出るもので、防御機構の一つです。
なので痰が絡むというのは正常な体の反応ではあるのですが、何故かわからないけれどもずーっと痰が絡んでしまうという人がいます。
こういう方の場合、抗生物質を飲んでも改善せず、痰が切れやすくなるお薬を飲んだところで延々と痰が絡んでしまいます。
こうしたしつこく長く絡んでしまう痰を中医学(漢方薬)で診ると、次のように考える事が出来ます。
・痰が出来る原因の多くは「水(湿)」にある
・体の中でうまく水分の代謝が行えていないために水が停滞してしまう
・水が長く停滞してしまうと痰が生まれる
という順序でしつこい痰が生まれてしまいます。
他にもしつこい痰が発生する原因はいくつかあるのですが、ここでは説明を省きます。
この方のように水分の代謝が行えていない場合、または体の中の様々な流れが悪い場合は手が冷える・足が冷えるのに頭が熱いという上熱下寒(昔のお風呂みたいな感じ)という現象がしばしば見られます。
ですので、初めのうちは漢方薬で流れを良くしながら自分で流れを調節できるように元気をつけていく漢方薬を一緒に服用し、段々と症状が取れて来たら元気をつけていく漢方薬を服用しつつ、生活習慣を改善していく必要があります。
生活習慣を少しでも改善しないと、また少しずつ体調は悪くなっていってしまいますので、こちらの改善も頑張って行います。
体の中の痰を取りながら頭の諸症状を取る漢方薬を出しました
お話をよくよく聞いてみると、痰よりもまずは頭がぼーっとしてしまう方が辛いかもという事でしたので、まずは痰を少し取りながら頭がぼーっとする・めまいがある、という頭の症状を改善してくれるお薬を出しました。
喉に出来る痰と中医学でいうところの「痰」というのは少しだけ解釈が違い、中医学での「痰」というのは、「働きの無くなった水」と言い換えることもでき、体内の水分が停滞するとこの「痰」が体の中のどこかに出来てしまい、 色々な悪さを働きます。
なので、まずはお客様の訴える頭の症状をメインで取りながら原因である「痰」を少しずつ除去する漢方薬を服用していただき、その後体の代謝を整える力をつける漢方薬に切り替えていきます。
経過
服用後10日・・・頭がぼーっとする感じが良くなった、足の痙攣も良くなったとの事だったので体の代謝を整える力をつける漢方薬に切り替えました。
服用後20日・・・食欲が出てきて調子が良くなってきた。
服用後2か月・・・痰の切れはあまり変わらないが少し楽になった。
服用後3か月・・・胃腸の調子がだいぶ良くなってきた。
痰に関してのアドバイス
痰に関しても原因が様々ありますが、ウイルスや埃によるものでなく、加齢と共に痰が出てくるようになった方は一度漢方薬を試してみるのもいいと思います。
どんな患者さんに対しても必ずお話をしっかりと聞き、きちんとした漢方薬を出して、患者さんを治す事が私たち漢方の専門家の仕事です。
是非とも一度ご相談ください。
また、ご来店が難しい方はメールやお電話でのご相談も承っておりますのでお気軽にご連絡ください。
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